海外旅行をするときに最低でも1枚は持って行ったほうがいいとされているクレジットカード。
クレジットカードは持っているけれど、これでいいのか?持っていない場合は、どのカードがいいのか?など疑問があるかもしれません。
今回は、元クレジットカード会社で働いていた筆者が、楽天プレミアムカードについてお伝えします。
楽天プレミアムカードは実質的にはゴールドカード
楽天カードは所有者が多い、人気のあるクレジットカードのひとつです。
楽天市場や楽天ポイントカードの利用者が多いことから、楽天ポイントが貯まりやすいのが理由とされています。
楽天関連のサービスを中心に利用することを「楽天経済圏」と愛称がついているほど。
楽天プレミアムカードは、楽天カードのひとつになります。
年会費がかかる楽天カードのひとつ
楽天カードには普通カードの他に、ゴールドカード、プレミアムカード、招待制のブラックカードという4種類に分けられます。
このうち、普通カード以外は年会費がかかります。
楽天ゴールドカードは、少し前に流行した?低額ゴールドカードで、サービスを絞っている代わりに年会費を2,200円(税込)と安くして、若年層に使ってもらうという商品設計になっているカードです。
楽天プレミアムカードはいわゆるゴールドカード
いわゆる一般の方がが想像するゴールドカードは、年会費が1万円超えがほとんどのクレジットカード。
ゴールドカードとしてのサービスが充実しているカードを指します。
この楽天プレミアムカードは、年会費が11,000円(税込)。まさにゴールドカードと同等。
サービス面からみても、ゴールドカードのサービスを満たす(かそれ以上の)カードとなっています。
割とクレジットカードの色(券面)を見ると、そのカードがどのカード種類なのか判別できるようになっているんです。ゴールドならば金色、プラチナならば黒色などで、楽天プレミアムカードは、券面を見るとゴールドの色に近くなっており、ゴールドと推定されます。
楽天プレミアムカードが海外旅行に活用するには「トラベルコース」を選択必須
さて、それでは楽天プレミアムカードについて、海外旅行に強いかどうかみていきましょう。
楽天プレミアムカードは、以下の三種類から選択します。
- 楽天市場コース
- トラベルコース
- エンタメコース
それぞれコースによって、特典が異なります。
楽天プレミアムカードを海外旅行の点からみていくと、「トラベルコース」を選択しましょう。
「トラベルコース」は、以下のサービスが特別に受けられます。
- 楽天トラベルの決済についてポイント最大3倍
- 手荷物宅配サービスが年間2回まで無料
トラベルコースのキモは空港宅配
トラベルコースは、楽天トラベルの決済ポイントが増えるというサービスよりも、年間2回まで空港宅配が無料となる手荷物宅配サービスがメリットです。
海外旅行のスーツケースは行きも帰りも重く、空港まで・空港から運ぶのが一苦労。スーツケースを空港まで運んでくれる・空港から自宅へ運んでくれるサービスは便利です。
しかし、空港宅配は、スーツケースの大きさによって異なりますが、1回につき2,000円から3,000円程度かかり、気軽に利用できる金額ではありません。
楽天プレミアムカードは、この空港宅配サービスが年間2回まで無料になるのです。年間2回でも、4,000円から6,000円が無料になります。
年会費11,000円(税込)の損益分岐点とは?
楽天プレミアムカードは、年会費が11,000円(税込)かかります。空港宅配を年間2回無料になるため、年会費が実質的に6,000円から4,000円に。
これだけならば、普通に空港宅配サービスを利用するのと年会費を支払うのと変わりがありませんので、楽天プレミアムカードを作る意味は?という疑問が。普通カードでもいいのでは?となるでしょう。
決済はどのくらいか?
楽天トラベルを利用する場合、他の楽天カードに比べて1%プラスになりますので、年間40万円から60万円を楽天トラベル(国内・海外問わず)で利用するのならば、年会費が実質無料にできます。
また、楽天市場を利用する場合、一般カードは3%とプレミアムカードは5%の還元となるため、年間20万円から30万円を利用する場合、年会費が実質無料に。
こうしたことから、空港宅配を利用すること、一定金額楽天市場や楽天トラベルを利用する場合は、オトクなカードといえましょう。
復路(帰国時)はゴールドカード特典を
特にこの空港宅配、往路(自宅などから空港まで)が無料になるというメリットに着目してみましょう。
往路が無料になるクレジットカードは、年会費が3万円以上のプラチナカード以上がほとんど。
年間2回までとはいえ、往路が無料になるのはかなりのサービスなのです。
この時、復路(帰国時)の方がスーツケースが重いから利用したいという方も多いでしょう。この疑問には、ゴールドカード特典を利用できますので、そちらの特典を利用しましょう。
楽天プレミアムカードはゴールドカードと同等という点。
VISAゴールドカードの所有者は、復路(帰国時)のスーツケース宅配が1個目500円(税込)になるサービスが提供されています。(https://www.visa.co.jp/pay-with-visa/find-a-card/gold-cards/delivering.html)
サービス利用の際には、宅配カウンターで、海外で利用してきたレシートと国際線の搭乗券を提示し、手続きするだけです。
また、近年ではJCBもJCBゴールドカード以上の所有者に、復路の空港宅配サービスを1個目500円で提供するようになっています。(https://www.jcb.co.jp/service/additional/travel/service/home-delivery.html)
楽天プレミアムカードの国際ブランドはVISAかJCBを
楽天プレミアムカードの申し込みの際に、国際ブランドをVISAかJCBに選択するだけ。
なお、Mastercardのゴールド会員も同じサービスを以前は提供していましたが、現在はページが見当たりません。
そのため、VISAかJCBを選択しましょう。
国内線空港ラウンジを無料で利用できる(ホノルル空港も)
楽天プレミアムカードは、国内線空港ラウンジを無料で利用できます。同伴者は有料となりますが、家族カードを作れば、その家族も無料で利用できます。
国内線の空港ラウンジは、休憩できるサービスを提供している場所で、ドリンクサービスや仕事ができるスペースを提供しています。
空港ラウンジは、各空港によってあるかどうかも異なります。また、制限区域内(保安検査場を抜けたところ)か区域外(保安検査場に入る前)かどうかの違いも。ご自身が利用する空港をチェックしてみましょう。
熊本阿蘇空港は、仮空港のとき、JALやANAの上級会員が利用する空港ラウンジとカードラウンジが共用になっていました。地方の空港では、このような共用ラウンジを多く見かけます。
さらに、ハワイの空港ラウンジ(ハワイ/ダニエル・K・イノウエ国際空港 国際線ターミナル「IASS HAWAII LOUNGE」)も無料で利用できます。国際線は手続きの都合上、長時間空港で過ごすことになりますので、ラウンジを利用できるのは便利です。
ハワイラウンジの特別部屋が利用できる
楽天カード利用者向けに提供されているサービスとして、楽天カードラウンジがあります。
楽天カードラウンジは、ハワイのワイキキ地区に2箇所あるのですが、ドリンクサービスと休憩、マッサージチェアの利用、荷物預かりなど、さまざまなサービスが受けられる場所です。
このサービスは、楽天カード所有者(と同伴者)ならば、無料で利用できます。
アラモアナラウンジ内に、プレミアムカードとブラックカード所有者向けの特別部屋があるのです。
楽天ブラックカード、楽天プレミアムカードをお持ちのお客様へのサービス専用スペース「Premium Room」
※Premium Roomは対象カード保有者と同伴者(13歳以上の方)1名のご利用が可能です。出典:https://www.rakuten-card.co.jp/overseas/hawaii/lounge/?l-id=corp_sp_overseas_lounge_to_hawaii_pc
以前ハワイに行った際には、DFSギャラリアしか楽天カードラウンジがありませんでした。このときは、こうした部屋がありませんでした。
いかに楽天プレミアムカード・ブラックカード所有者が増えているかが分かります。
プライオリティ・パスを無料発行してもらえる
楽天プレミアムカードの所有者は、このプライオリティ・パス目当ての人も多いとされています。
プライオリティ・パスとは?
簡単に説明しますと、世界中にある提携空港ラウンジを利用できるカードです。
このプライオリティ・パスは、通常ならば、有料で発行されます。
しかし、プラチナカードなど一定のクレジットカードのサービスに多く付帯されているのです。
さきほども指摘したとおり、プラチナカードの年会費は3万円前後。楽天プレミアムカードは年会費1万1,000円。かなりお得と考えられましょう。
プライオリティ・パスのラウンジは、空港の制限区域内にあることも多く、航空会社のステータスを持っていなくても、同じラウンジが使えてしまうことも。
保険が自動付帯
海外旅行傷害保険、国内旅行傷害保険、動産総合保険が自動付帯です。
海外旅行傷害保険は、海外旅行中のケガや病気に備えるという点で費用に便利で、別途旅行の都度保険に加入しない方もいるほど。
ほしい補償内容(金額)かどうかチェックしてみることをおすすめします。
マイル還元率はどう?
楽天カードを利用して貯まる楽天ポイントは、通常ポイントと期間限定ポイントに分かれます。
通常ポイントは100円につき1ポイントです。その他は期間限定ポイントとなっています。
マイルはANAマイルやJALマイルに交換できますが、通常ポイントのみ、しかも2ポイントが1マイルとなるため、実質的には200円で1マイルとなり、還元率は低いといえましょう。
楽天プレミアムカードを持つとオトクな方は?
楽天プレミアムカードは海外旅行に強いカード?
楽天プレミアムカードは、空港ラウンジの利用や空港宅配、プライオリティパスの発行、海外旅行傷害保険の自動付帯の点から、海外旅行に強いカードといえます。
楽天プレミアムカードを作ってお得な人は?
楽天プレミアムカードを作るとお得になる方は以下に該当する場合と考えられます。
- 損益分岐点を考えて、メリットがある場合
- 空港ラウンジを利用したい
- プライオリティ・パスがほしい
- 空港宅配を利用する
お得にならないかもしれない場合は?
以下の場合の方はお得にならないかもしれません。
- プライオリティパスがある
- 他のゴールドカード以上のカードを持っている
- 空港宅配を利用しない
など楽天プレミアムカードの特典を利用しない場合です。
この場合は、年会費無料の楽天カード(普通カード)でも十分お得だといえましょう。
マイルを貯めたい場合は他のカードを
ANAマイル、JALマイルを貯めたいという方は、あまりおすすめできません。200円で1マイルだからです。
ただし、ちょっと足りないときなどに、楽天ポイントから交換するのは便利。
試したい方は楽天カード(普通カード)がオススメ
楽天カード(普通カード)でも、通常ポイントの貯まり方や交換比率は同じなので、年会費無料の楽天カードで試してみる方が、年会費が無駄になるというリスクを回避できます。
以上の点を踏まえて、お得なサービスを受けたいという方は、ぜひ楽天プレミアムカードを検討してみてくださいね。
楽天プレミアムカードの詳細情報
年会費:11,000円(税込)
ご利用可能額:最高300万円
ポイント:街でのお買い物で100円につき1ポイント、楽天市場でさらに楽天プレミアムカード特典分3倍
ブランド:Visa Mastercard JCB American Express
付帯機能:楽天Edy 楽天Point
付帯カード:ETCカード 家族カード
付帯保険:海外旅行傷害保険 国内旅行傷害保険 動産総合保険 カード盗難保険
付帯サービス:選べる3つのコース お誕生月サービス トラベルデスク 国内/海外空港ラウンジ
楽天カードの詳細情報
年会費:永年無料
ご利用可能額:最高100万円
ポイント還元率:1%還元(100円につき1ポイント)
SPUポイント特典:楽天カード特典分+1倍
ブランド:Visa Mastercard JCB American Express
付帯機能:楽天ポイントカードあり 楽天Edy選択可能
サービス・保険:ETCカード 家族カード カード盗難保険 海外旅行保険
キャッシング
https://www.jreast.co.jp/card/servicelist/mastercard.html